「ラ・チェラミカ」では「マヨリカ焼きで旅するイタリア」と題し、ZOOMによる全5回(不定期)のオンライン講座を開催しています。

本講座について

イタリアは日本と同じように緯度の長い国土です。それ故に気候や風土が多様化していて、それぞれの地域がそれぞれの文化を持っている・・・ここまでは日本や他の国にも見られる現象です。

でも、イタリアはその傾向が特に顕著に現われていると思われます。これはイタリアはもともと独立した小国家の集合体であったため今もなおその意識が強く、各地方が独自の歴史と文化を持ち、それを守り抜こうとしていためではないでしょうか。

この傾向はもちろん陶器の文化にも強く現れていて、それぞれの伝統的なデザインや技法をしっかりと受け継いでいることが伺われます。

それぞれの陶器が色使い、デザインパターンなど独自のものを形成しているため、陶器を見ればどの地方の陶器かが読み取れます。例えば同じ青でも、リグーリア州の青とカンパーニャ州の青ではその色使いの違いが見て取れるのです。

わたしはこれまで、イタリア19州を旅して、12の陶器の街を訪れました。

様々な地方の歴史や文化、美味しいものに触れながら陶器の街を巡る旅・・・レンタカーを借りて、北から南へ南へと走らせ、路に迷いながらの珍道中。

人々の暖かさに触れジーンとしたり、ハプニングにあって泣きそうになったりと、大変な思いでしたが、どの地方でも陶器との出会いはいつも感動的!

買い集めた陶器で日増しにで重くなる車のトランク、同じように私のイタリア陶器に対する思いもしっかりと重みを増していく旅でした。

そんな旅を皆さんとご一緒にできたら・・・その旅を『マヨリカ焼きで旅するイタリア』でご紹介していきます。

ご自宅でワインを飲みながらイタリアを旅しているかのように楽しんでいただけたら嬉しいです。

また、ワインにつきましては、ご希望の方には別途、イタリアワインのエキスパートの方に選んでいただいたものをご案内させていただく予定です。

それぞれの地方の陶器の色使い、デザインパターンなどを追って、イタリアを旅してみませんか?

講座内容(全5回)

※本講座は講座ごとに受講できます。5回

第1回(終了) マヨリカ焼 基礎編
マヨリカ焼とは? 歴史とその製法

第2回(終了) トスカーナ編
時はルネッサンスの頃、イスラムから長い距離と時間を経てイタリアに入ったマヨリカ焼が最初に花開いた場所、トスカーナについて解説します。貴族達にもてはやされた陶器、メディチ家、修道院の薬壷などをご紹介します。

第3回(終了) エミリア=ロマーニャ編
ルネサンス期からヨーロッパ陶芸の中心となり、ヨーロッパ最大とされる国際陶磁器博物館(Museo Internazionale delle Ceramiche Faenza MIC)を中心にアトリエが点在しているマヨリカ焼の産地ファエンツァ(エミリア=ロマーニャ州)を旅します。

第4回 リグーリア編 ※募集中
ルネッサンスに最盛期を迎え、17~18世紀にかけて栄えたリグーリア。ジェノヴァ、サヴォーナ、アルビッソラの工房を軸に中世以降のイタリアで最も活気に溢れた作陶地域の一つでした。爽やかな風の吹く頃、リヴィエーラ・リーグレをご一緒しませんか。

NEW第5回 リグーリア編 ※募集中
今回はイタリアから出ての寄り道になりますが、イタリアのマヨリカ焼きがヨーロッパへと広がっていく入口となった南フランスを訪ねます。マントン、ヴァロリス、アンティーブなど南フランスで陶芸活動をしたピカソなどの芸術家たちの作品にも触れながら、その色彩の素晴らしさをお伝えできればと思います。